■バガン -030929-

今日も朝7時に起床成功
昨日は昼寝を2時間ほどしてしまったため 夜なかなか寝付けなかったが
なんとか鬼門突破

朝食は 実は頼めばモヒンガー系もいけることが判明
迷わずモヒンガーを注文
しかし出てきたのはモヒンガー(汁あり)とモンティー(汁なし)のアイノコのようなもの
まあまあ美味

昨日同様 チィガァのマーク?でポッパ山へ向かう
チィガァは 非常に高速な運転者であり しばしばヒヤリとさせられる
今日はテレサ・テンではなく ミャンマーのロックシンガーのテープ
結構かっこよくて 良いかもしれないと思った
チィガァは終始シャウトしているのはよいのだが
高速走行中 たまにハンドルから手を離して
ドラムを叩くフリをするのだけはやめて欲しかった

途中 ココナッツからできたジュースとワインと焼酎を作っている家に寄る
ココナッツ焼酎はかなりアルコール度が高いものの
味は まさに泡盛や焼酎のそれだった
ここらへんに泡盛のルーツがあると聞いたこともある なるへそ

目的地は ポッパ山の麓にポッカリ隆起した タウン・カラッと呼ばれる小山
小山というよりは 大きな岩石といったほうがイメージに近い
その巨大岩石の頂上にはパゴダがあり そこまでが屋根付階段の参道になっている
その階段がまた非情な急階段で 標高737メートルの岩石頂上まで
標高差約200メートル近くを登るというものである

上のほうへ行くと 大量の野ザルがお出迎えしてくださる
冗談抜きで非常に大勢いらっしゃって タウン・カラッ全体にいる人間とサルの数を
比較すると 明らかにサルのほうが多い

このサルどもというのがなかなかにお元気で
筆者が頂上でゆっくり座って休憩していると 回りにいたサル達の間で突然バトルが開始され
筆者などは まるで岩か何かの物体のような扱いで 軽く踏み台にされたものである

麓に下りると 見覚えのあるミャンマー女性に声をかけられる
なんと バガン行きの船で出逢ったデンバーのガイドである
すぐ近くにデンバー兄弟を発見し しばし再開を喜ぶのであった
旅においてはよくあることであるが やはり嬉しいものである

タウン・カラッの麓の土産屋には チィガァの4人のガールフレンドのうちの一人がいて
「いつもは2時間くらいいるのに今日はもう帰っちゃうの 薄情な人ね」
というような話で 彼女はご機嫌斜めでいらっしゃった模様である
必死に宥めるチィガァを横目に見ながら
淡白な観光客で非常に申し訳ない などと思ったのである

12時半頃ホテルに戻り チャリンコを借りてその辺の食堂へ赴く
食堂では 子供達がタイの音楽ビデオCDを鑑賞しており
その中で筆者が愛してやまない 「China Dall」のライブ映像の流れていた

筆者:「タイのミュージシャンか?」
子供:「そうだ 好きなのか?」
筆者:「愛している」

などと会話を交わす
非常に素晴らしい昼さがりであった
ちなみに アジア諸国では VCD いわゆるビデオCDなるメディアがかなり一般化している模様

3時頃まで部屋で猫のようにゴロゴロして
オールドバガンより先にあるミィンカバー村やニューバガンにある遺跡までチャリを駆る
3時を過ぎても依然として灼熱地獄は続いている
しかしそんなことでへこたれるダイエット・ウォーカー改めダイエット・チャリダーではない
ミャンマー人が木陰でデレーっとしていても その脇を口笛も高らかに走り去る

ニューバガンまでは多少坂があるせいか 地図で見るよりも遠く感じた
筆者は 燃えてゆく体脂肪を意識しながら バガン最南端にある
ローカナンダー寺院までたどり着くことに成功

それにしても 面白い名称が多い
「アーナンダー寺院」「ローカナンダー寺院」「アペヤダナ寺院」などなど
日本人のやる気をそぐような アホのような名称がずらりと並ぶ

そして バガン最終の目的地を 夕日の見えるシュエサンドーパゴダに定め
オールドバガンへと戻ることに

シュエサンドーパゴダは 昨日のピァダッヂィ寺院同様 頂上まで登ることが出来るパゴダである
さすがに「歩き方」に「夕日が見れる」と記述されてあるだけあって 多くの観光客が押し寄せている
しかも 昨日のピァダッヂィ寺院と異なり 内部からではなく 外部の階段を登るタイプで
なんとはなしに趣きに欠ける
ピァダッヂィ寺院の方が筆者の好みであった マニアック万歳である

帰り道は 途中から街灯がなくなり しかもなぜか人っ子一人いない道中となる
遠くでは稲光が光っているし このような恐ろしい状況はなかなかないものである
さらにその上 突然変な虫が目の中に飛び込んでくるわで まさに泣き面に蜂である

なんとかホテルのある路地にたどり着き 先々日の人形劇のレストランで
ミャンマー料理スペシャルコースという 腹に収まりきらないものを頼む
カレーがちょこっとで 周りにサラダが6種類 変なスープが2種類
さらに生野菜とチリ 最後にフルーツ盛合わせという 超人的な内容である
もちろんライスは食べ放題である

筆者は未だ超人にはなりきれていないので 若干残してレストランを後にした

バガン最後のお祭りは 夜間の停電である
ヤンゴンでも夜間に停電があったが ビューティランドホテルは自家発電をしていたため
瞬時に復活したのだが ヤーキンターホテルではそんな高度な技は持っていない
真の闇が数分間に渡って続くのである

しばらくすると フロントの青年が非常用のロウソクを持って現れる
筆者はまさに入浴のために脱衣をしていた状況ではあったが
かろうじて手探りでトランクスを探し出すことにより
全裸でロウソクの青年を出迎えるという 日本人史上最大の屈辱だけは免れることに成功する

今夜はバガン最後の夜 ミャンマービールと読書を堪能することにする
まあ 毎晩同じ事をしているのではあるが


---写真クリツク→拡大---

  
ココナッツを挽いている女性         これはココナッツ焼酎
  
ポッパ山を登る途中の寺           修行中の人、らしい・・・     ポッパ山の麓に隆起するタウン・カラッ
  
タウン・カラッを登る非情な参道   サルも最初はかわいいものだったのだが・・・
  
突然バトルが開始される           バカだなあ、と見下ろすサル  エサをやる少女に群がる ナウシカみたい
  
荘厳な仏像の横には     年季の入ったヤクザのようなオッサンが・・・  これは指名手配中の人?
  
                           バガン唯一のヒンドゥ教寺院  側面にはヴィシュヌ神の像
 
指で弾くビリヤードのようなゲーム(筆者は全く歯が立たず)  バガンの南端 ローカナンダーパゴダ
 
パゴダへ続く坂道で陽射しを避ける    エーヤワディ河のほとり
  
                           シュエサンドーパゴダへ登る
 
シュエサンドーパゴダの頂上にて  停電時に灯る命のロウソク