■スリランカ日報 ミヒンタレー/ポロンナルワ編 -040926-

 本日は予定では豪快にチャリンコを駆り、アヌラーダプラから片道14kmのミヒンタレーという町へ日帰りで訪れる予定であったが、天気が不安定であったため、昨日晩飯を共にした米国人とトゥクトゥクをシェアして行くことになった。二人で往復750Rsと少々高めだが、米国人があまり交渉する気がなさそうなので、日本男児の誇りとして敢えて値切りに入るのを控えることにする。

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朝からカリー。こういうモチ米製の麺バージョンもある。

 ミヒンタレーはスリランカへの仏教伝来の聖地として知られている。この地に仏教を広めにきたマヒンダとかいうオッサン(インドの仏教王アショーカさんの息子さんらしい)に、その日鹿狩りをしていたスリランカの王様を引き合わせるため、山の神が鹿に姿を変えて王をマヒンダの元へ勧誘したとか。そして気づいたら王様すっかり仏教に帰依しちゃったとかいうメルヘンチックな逸話があるとか。
 まあ分かりやすく言えば、歌舞伎町でキレイなお姉さんに誘われて風俗店に入ってみたら実はとんでもない宗教団体の店で、気づいたら変な薬を飲まされて、みたいな話である。(余談だが筆者は風俗店に入ったことはない。)

 
ミヒンタレーの丘への登り口。              途中、こういう変な虫(しかもセックス中)とか動物に多数出会う。
 
今度はニホンザルのような猿。       また出た!謎のオオトカゲ。米国人は、「オウ、イグアナ、イグアナ」と。
 
かつての米びつだそうな。         シンハラ文字っぽいものがびっしり。
 
きれいなお嬢さんたち。                    丘の頂上の真っ白なダーガバ(大塔)
 
同行した米国人。おおワイルド。              頂上からの眺め。緑の大地が広がる。
 
首のない仏像。戦争か何かで奪われたのか?

この金の仏像、スターウォーズのC3POにそっくり。
 
経堂の入り口。様々なモチーフが。    顔がリアルすぎて、ズラリと並ばれると怖い。
 
顔が結構いやそうなんですが。ブロックが重い? このライオン、顔が明らかに人間のおじいちゃん。
 
このお坊さんも相当いやそうな顔。けんすいしてるから?  こっちのカレンダーは、縦が曜日なのか。
 
ジュースで一服。甘い。甘すぎる。             変なカモ。
 
道端のガネーシュの像。                    支えてるつもりですか??
 
ライオン型の蛇口。大人の男性位の身長。  様々な神や動物や人が飾られている。神社の鳥居の原型?(違うかも)

帰りの階段を降りる途中、オッサンがアコーディオンのような楽器を演奏していた。

 さて、ミヒンタレーでは、山頂からの壮大な風景が見られて素晴らしい体験ができたのであるが、さらに素晴らしかったのはトゥクトゥクの性能である。行く途中、3度くらい動かなくなって、しかもそれを自分で適当に直しながら先へ進むのである。かつてシャア・アズナブルは「モビルスーツの性能が戦力の決定的差ではないということを教えてやろう」と言ったものだが、今回のような短期集中型の旅では時としてトゥクトゥクの性能がスケジューリングの決定的差となり得るので注意したい。まあ今回は特に急いでいなかったので、むしろ面白い経験ができて良かったのだが。


出発して10分。いきなり不調を訴える優秀なトゥクトゥク。

 トゥクトゥクを使ったお陰で、昼過ぎにはアヌラーダプラへ戻ることができた。そういうわけで、筆者は、急遽本日中にポロンナルワを目指すことにしたのである。ここで時間を浮かせられれば、今後のスケジュール設計が非常に余裕のあるものとなる。

 高性能トゥクトゥクをシェアした米国人や、柳沢慎吾似のボーイと別れを惜しみつつニュー・バスターミナルへ。アヌラーダプラからポロンナルワまではいわゆるローカルな路線バスしかないため、ボロボロのバスにゴッタ煮にようになって行くわけである。そしてどこからともなく人が乗ってきては、突然道ばたで降りたりという、あのアジア風のやり方で田舎道を進むのである。

 
アヌラーダプラのバスターミナル。物売りがワンサカ。  バスはいつも激混み。

 バスに揺られる(文字通りかなり揺られる)こと約3時間、ポロンナルワの町に近づいた頃、周りの席のオッサンが
 「この辺に宿がいっぱいあるぜ。降りたらどうだい」
 と教えてくれたので、アジア風に突然運転手に対してわめき声を上げて降りることに。最初に声をかけてきたトゥクトゥクのオッサン(偶然だが、「マヒンダ」という名前らしい)に「Palm Garden」を紹介され、連れていってもらう。送迎のトゥクトゥクは無料。雨なので適当に決めてしまうつもりだったが、行ってみると予想以上に清潔。エアコン無し/コールドシャワーで1200Rsは若干高いが、清潔さとマヒンダの人柄に惹かれて投宿。(後で彼とはケンカしちまうのだが)

 今夜のカリーもまた格別。アヌラーダプラの宿のカリーとはまた具材も味付けも異なるようである。
 時折通り過ぎるスーパーカブの、
 
「ウイーン、ガシャン、ウイーン」
 
というエンジンとシフトチェンジの音が、日本の新聞配達を思い出させる晩餐であった。


今夜もまた安くて豪勢なライス&カリー。そしてライオンビアー。幸せ。