■スリランカ日報 ガンポラの山編 -040930-

 昨日の先生のオススメスポットがあるというので、お言葉に甘えて連れていってもらった。キャンディから車で1時間ほどのガンポラという小さな町にある山で、山頂からはスリランカ最高峰の「スリー・パーダ(アダムス・ピーク)」を含む「ヌワラ・エリヤ」と呼ばれる高原地帯の山々が一望できるという。
 ガンポラという町自体は、「歩き方」の地図にも辛うじて英語で地名が載っている程度で、一般の旅行者など全く訪れることのない場所だ。ちなみに、「ガンポラ」というくらいだから、「ガンプラ
」に何らかの縁のある町かと思われるかもしれないが、残念ながらそれらしきモノは見かけることができなかった。
※「ガンプラ」=「ガンダムのプラモ」

※写真クリック→拡大(一部写真除く)

ガンポラの町並。こんな小さな町にも「FUJIFILM」の看板が。恐るべし。

 ガンポラの町の外れには、先生の昔の教え子がいるらしく、その家族の家に寄っていくことに。田舎町のさらに町外れということで、とんでもないジャングルの中を車で縫うように進んでいく。

 
こんなジャングル道をクネクネと車は走る。GT4の「タヒチ」のコースを思い出す。右の写真はお邪魔したお宅の庭。

 お粗末な家屋(失礼)なのだが、中に入るとなかなか快適な生活が想像できた。冷蔵庫からフルーツやビアーを出してくれる。家族は実にフレンドリーで、すぐに打ち解けることができた。家には、教え子の女性とその旦那さん、さらにその娘夫婦、そして先生の愛人(先生談)である犬のトミーが待っていた。

 トミーは本当に先生を待っていたようで、先生が車から降りた途端ワオワオ吠えながら駆け寄ってきて、先生の足によじ登ってくる。先日筆者もポロンナルワで犬に追いかけ回されたが、改めて犬っていいもんだなあ、と思ったものである。


トミー君は先生をお待ちかねだったご様子

 ところで、スリランカの人たちは過去の経緯からアジアの中では比較的英語の話せる人々だと聞いていたが、こんな田舎町のしかも娘夫婦を持つような年代の人達までもが英語を話せるのには、驚いた。

 紅茶とビアーで歓談した後、犬のトミーも車内に加わって、山の頂上を目指す。日本では見たことも無いような激烈な(デンジャラスな)傾斜の坂をゴリゴリ登っていく。

 

このお山にこれから登ろうというところ           大好きな先生とのドライブにご機嫌な様子のトミー君



途中でバナナを買ったりする

 頂上には建設中の展望台のような塔がある。建設中ではあるものの、聞くところによると5年くらいずっと建設中なので、登っても全くかまわないとのこと。早速登ってみる。

 頂上からの眺めは実に素晴らしいものであった。まず、聖地とされる2500m級の山々を見渡すことができた。さらに、茶畑である。スリランカは紅茶(セイロンティー)の産地として有名であるが、その紅茶は、高原地帯でのみ栽培されている。この塔からは、はるか高原地帯に広がる茶畑をも望むことができた。今回日程の都合上高原地帯を訪れることができなかったので、これはうれしい誤算であった。


こんな工事中の建造物に登って大丈夫なのか
 
ガンポラの小さな町並みを見下ろす。      反対側には、スリランカ唯一の山岳地帯「ヌワラ・エリヤ」を一望できる


 夕方5時頃、早めのビアーを頂き、先生と別れる。こちとら素晴らしい開講式に立ち会わせてもらった上に、飯からビアーから車から何から何まで世話になっちまって、礼を言い尽くせるものではない。

 そして明日は、スリランカのモデルスクールとなっている最大規模の小学校で、何らかのセレモニーが行われる予定になっており、そこに先生が招かれているという。さらに先生から、場を盛り上げるために日本人である筆者にも出席してもらいたいとの依頼があったのである。
 当初は朝からニゴンボへと発つ予定であったが、結局先生に同行することにした。一つには、少しでも先生の役に立てないと、飯をおごられてばかりで申し訳ないというのもあったが、もう一つには、やはり昨日訪問した山奥の学校に比較して、模範となるような名門校とはどのようなものなのか、見てみたかったというのがある。

 このようなみすぼらしい男が顔を出してよいものかどうか不安ではあるが、日本男児として恥ずかしくないよう、せめて腕立て伏せと腹筋で肉体を引き締めた上で参加したいと思っている。


ポロンナルワで買ったアラック(ヤシの実ウイスキー)を開ける。氷がないのでストレートで。
なんでこの日に開けたのかは、いまいち覚えていない。